私の思う建築業というのは、
お客様の要望をお聞きし、その抽象的な内容を職人が理解することができる具体的な内容にコンバートし、職人に作業を依頼し、その作業内容が正しいかをチェックし、お客様にお引き渡しするというものです。
つまり、その各段階における指示をし、その責任をとる事によって、報酬を得ています。
工事を依頼したら、着手日に全く違う会社の監督を紹介された、という話がありますが当社の場合そんな事は一切ありません。
あくまで、当社の現場監督が伺い、職人に現場指示をします。そしてその施工責任は当社が負います。
建築業というのは、ある意味非常に平等な世界で、その建設会社が独自開発したものでなければ、大手だけしか手に入らない材料というものはありません。
当社でも、各メーカーのキッチンや、システムバス、化粧台、トイレ、建材など、または、1本何万もする檜の柱などでも、お金を払えば卸してもらえます。
違うことがあるとすれば、それはノウハウの蓄積です。
例えば、カフェ風のキッチンにしたいと依頼があったとします。
しかし、何をもってしてカフェ風というのかを理解し、お客様とイメージを共有する事ができるか、
また、そのイメージを満たした図面を具体的に書くことが出来るか、
さらには、そこに置かれる住宅設備をセレクト・提案でき、施工経験のある職人を確保できるかなど・・・
すべての条件が揃わないと責任のある工事は出来ません。
この条件を揃えられるかが、会社の力だと思います。
何でも出来ますとは言いません。ご期待に添える責任のある工事が出来ない場合、正直にご依頼をお断りする場合があります。
新築住宅においては、今は住宅担保瑕疵履行法により、建てた建築会社以外の第三者保証が必ずあります。
具体的には、基礎(地盤)や構造体や雨漏りについて10年の瑕疵保証があるのですが、保証を受けるためには保証会社の定める基準で建物をつくり、その検査を受け、合格しなければならず、そもそも合格しなければ住宅が販売できません。
このおかげで、横着な建設会社が、地盤調査をやらずに家を建てたり、構造をごまかしたり、雨漏りしやすい納まりを設計したりということが出来なくなり、家が傾いたり、大雨の際に雨漏りしたという事はかなり少なくなりました。
ただリフォームについては、そのような法律はないので、あくまで自社保証ということにしかならなかったのですが、近年JIOからリフォームかし保証という商品が出ましたので、当社としてはお客様と相談の上、採用するように動いています。
具体的には、リフォームした部分に対し、構造体や雨漏りについては5年、その他については1年の保証を「保証会社の定める基準で工事を行った分」についてはつけることが出来るというものですが、当社は新築の現場管理も行い、お願いしている職人もその工事方法を熟知していますので、リフォーム時でもその基準で施工する事を基準としています。